脳波のなぜ? Q&A

 
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脳波のなぜ?その1
脳波のなぜ?その2
脳波の誤解?その1
脳波の誤解?その2

“ゲーム脳の恐怖”の脳波について


Q4;アルファ波はなぜ後頭部優位か?                           
大脳が処理する情報のうち視覚情報が圧倒的に多くの情報量をもちその処理に多くのエネルギーを消費するが、それを行う視覚野(特に一次視覚野)が後頭部にあることから、閉眼時には他の部分にくらべて後頭部の安静度が高くなるためとの考えがある。
μ波(ミューリズム)が中心部、手の運動野に由来し、手の運動意識によって消失することから考えても妥当性のある考えである。
一方、大脳皮質の細胞構造の違いが影響しているとの説もある。  

アルファ波が前頭部にも出現することはあるが、大きなものではなく、もし明瞭に出現している場合には広汎性アルファ波(Diffuse α)として正常には考えない。一見前頭部にも大きなアルファ波が出現しているように見えることもあるが、高齢者ではともかく若年者では、覚醒度が低下していること、あるいは基準電極(耳朶)にも脳波が存在していて本来の基準電位にはなっていないことによる場合が多い。 

下の図は、同側の耳朶を基準電極とした基準電極導出の波形と、カーソルで指定した区間のα波パワーのマッピングである。
α波が後頭部のみでなく前頭部にもかなりの大きさで出現している一方、両側の耳に近い部分が非常に小さいようにみえるが、これは基準電極とした耳朶にもα波を含む脳波が存在していて、それによって相殺された結果である可能性があるからと思われる。このようなことを、基準電極の活性化という。      

        

下の図は、上と同じ脳波をAV法で記録したものである。耳朶の活性化の影響をうけない分布の状態が示されている。AV法は、頭皮場の全電極の平均値を基準とする方法で、これによると、各電極での絶対値は分からないが相対差、すなわち相対的な分布の状態は正しく表現される。この例では、α波は後頭部に強く現れており、その他の部位では相対的に小さいことが分かる。 

        

Q5;アルファ波に左右差はあるか?                            
正常者では基本的にないか、少ない。あっても20%以内とされる。
多くの人で左脳が言語機能で優位にあることから、いくら安静にしていても左脳の活性度が若干高いことが普通であるため抑制の程度が高く、そのためやや右脳の方がアルファ波の振幅が大きい場合がある。  

いずれにしても、極端な左右差がみられる場合は異常か、測定上のミスを考えなければならない。特に、片側の耳朶を共通の基準電極として測定している場合は、同側が低く、反対側が高く表現されるなる傾向があるので注意しなければならない。

下図は上と同じ脳波を片側耳朶を基準にして記録した波形と、α波のパワーのマッピングである。
左は左耳(A1)を基準にした場合で、α波は反対側の右側に強く現れているように表示されている。
右は右耳(A2)を基準にした場合で、α波は反対側の左側に強く現れているように表示されている。
しかし、これらはどちらか片側の耳朶を基準にしたためで、この結果だけからα波が左右どちらかの脳に優勢であると考えるのは誤りである。 

 
   左側耳朶を基準にした記録。              右側耳朶を基準にした記録。 

Q6;アルファ波は開眼でも出るか?                         
アルファ波は大脳皮質の活性度が低いときに見られる波形なので、開眼時でも特に何かに注意するということがなく、安静にしている時には見られることがある。その傾向は高齢者の方が出やすい。
ただし、極端に大きい場合や出過ぎる場合にはなんらかの原因による脳の機能低下を考えなければならない。 

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